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会計参与を疑問視する現場の声

ニュース 更新:2004.09.02(木)

周知のように、会計参与は法制審議会会社法務部会が会社法制の現代化に関する要綱の中で打ち出したもので、税理士と公認会計士が経営者と一体となって財務諸表を作る役割を担う制度です。この制度には日税連はもちろん公認会計士協会もいち早く賛意を示し、100年戦争といわれた両者の業域紛争もこれで終息すると見られています。

ところが、現場サイドではこの決着や制度そのものを疑問視する声があがっています。まず、公認会計士の側ですが、やはり税理士の職域侵害と見る向きが少なくないようです。税理士に商法上の地位を与えることや証明業務をさせることに抵抗があるというわけです。

他方、税理士の現場ではもろ手を挙げて賛成かというと、こちらも必ずしもそうとはいえないようです。「損害賠償の対象にもなるし、責任の重い仕事は引き受けたくない」といった声や「大型事務所以外は無理」といった指摘もあります。さらに「あれほど中小企業の外部監査がしたいといっていた日税連が、財務諸表を作る立場になるのに賛成するのは疑問」と、これまでの経緯との矛盾を突く声もあがっています。

もちろん、会計参与を積極的に活用しようと考えている税理士もいます。事務所の軸足をこれに置き、戦略を立てている例もあります。ただ、2006年度中に創設されるというこの制度が果たして機能するかどうかはまったく不透明です。

確かにディスクローズは時代の要請です。中小企業も会計情報を公開する時代になってきたのは確かです。しかし、その反面、今でも銀行用と証した「裏の決算書」を作っている会計事務所があるのも事実です。

つまり、時代のトレンドと現場にはいまだに大きなギャップがあるわけです。これは会計の世界に限ったことではありませんが、流れはあってもニーズは必ずしも醸成されていないわけです。この制度も肝心の中小企業が必要性を認めなければ絵に描いた餅になりかねません。

まさかお上が強権を発動し、銀行に会計参与抜きの財務諸表では金を貸すなと指示する、といったシナリオがあるわけないでしょう。ならば、選択肢は当の中小企業が握っていると見るべきでしょう。その中小企業の声を反映せず、制度創設が一人歩きしていくのはなにやら本末転倒のように思えますが、皆さんはどのようにお考えでしょうか。(月刊シリエズ編集部)

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