年末調整の廃止で会計事務所マーケットが変わる日
ニュース 更新:2004.09.16(木)
国税庁は先ごろ、「税を知る週間」の名称を今年から「税を考える週間」と改称すると発表しました。これについて国税庁では、単に税を「知る」だけでなく、国民により能動的に税の仕組みや目的を「考えて」もらうためとしています。
この背景には、年末調整の廃止があると見られています。周知のとおり大武健一郎国税庁長官は、年末調整を廃止して、サラリーマンも申告納税すべきだと明言しています。「知る」から「考える」に変わることで、このサラリーマンの申告納税が一歩前進するというわけです。
年末調整の廃止はもはや時間の問題のようですが、そうなると会計事務所はどのような影響を受けるでしょうか。従来の年調業務はなくなり、これに変わってサラリーマンの確定申告を安価で提供するサービスが普及するかもしれません。企業や労働組合などが窓口になればかなりの件数も見込めますから、会計事務所にとっても新メニューとすることができるかもしれません。
しかし、そうなると異業種もこのマーケットをほうっておかないでしょうから、サラリーマンの確定申告の受託を巡ってさまざまな攻防が交わされることも予想されます。また、H&Rブロックを筆頭とする外資もまず間違いなくやってくるでしょう。こうなると会計事務所業界にも大きな波紋が起きます。
つまり、年末調整の廃止は会計事務所業界の地図を大きく塗り変える契機になる可能性があるわけです。サラリーマンの確定申告を新たに始める異業種や外資が、業務の範囲をそこにとどめておくことは思われません。枝葉で起こった火の粉がやがて本丸に飛び火すると考えられるわけです。
そうなれば中小の事務所は大手に飲み込まれ、業界は一気に寡占化といった事態も考えられないことではありません。それほどこの制度変更は大きなインパクトをもっているわけです。
サラリーマンの確定申告が始まれば、確実にマーケットは広がります。しかし、同時にこの変化はさらなる競争の激化を招くことも間違いないでしょう。(月刊シリエズ編集部)
































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