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昨年のOB税理士一人当たりの斡旋額は880万円

ニュース 更新:2005.01.13(木)

国税庁は先ごろ、昨年7月に退職した国税職員で税理士資格を有するものに対して行った顧問先の斡旋の状況を公表しました。それによると、斡旋を受けた者は指定官職のうち331名で、国税局長2名、国税不服審判長1名、税務署長186名が含まれているといいます。

1人当たりの斡旋企業数は11.9社、1社あたりの年間報酬は740,168円で、一人当たりの年間報酬額は8,808,000円に及んでいます。また、331人の斡旋報酬額の総計は29億1,544万8千円に上っているといいます。

相も変わらず国税OBへの斡旋が続いているわけですが、1年間に29億円もの報酬が国税当局によって生み出されているという事実は、やはり釈然としません。この不況下で1社あたりの平均報酬額が740万円に及んでいるのも、一般の会計事務所からするとまさしく「棚からボタ餅」という印象ではないでしょうか。

時代は規制緩和による競争原理の導入により、利用者の側に選択肢をゆだねつつあります。これまでのように国家資格者として規制の枠に守られることはなくなり、税理士や会計士も「選ぶ時代から選ばれる時代」を迎えています。そのために必死の努力が続けられている市場の中で、このような国家権力による斡旋が相も変わらず続いているのは時代錯誤といわざるをえません。

また、何故このような斡旋が可能なのかも首を傾げざるを得ません。斡旋を受ける側に果たしてどのようなメリットがあるのでしょうか。少なくとも一般的な税務サービスを受けようとするのであれば、進んで斡旋を受け入れるニーズがあるとは考えられません。このあたりにも不透明感が漂っているといえます。

2005年、会計事務所業界は本格的な競争の時代を迎えました。しかし、この競争を健全な形で進め、発展させていくためには現行の国税OBへの顧問先斡旋制度にメスを入れる必要があります。業界内が一定のルールの元で競い合っている中で、違うルールでプレーする一団がいることは異様といわざるを得ません。この問題の解決なしに業界の発展はない、というのは言い過ぎでしょうか。


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