職員のレベルアップこそ事務所の成長につながる
ニュース 更新:2005.01.20(木)
会計事務所における経営資源で最も重要な要素は、いうまでもなく「人」です。この経営資源を磨くことがサービスの充実につながり、収益の向上をもたらします。
弁護士や弁理士など他の士業では、事務所の職員は補助者と位置付けられますが、会計事務所では職員が直接顧客を担当し、報酬を得ることができます。ちなみに、士業の事務所で職員数で規模を表現するのは会計事務所(税理士事務所)のみで、他の士業は資格者数で規模を表します。このあたりにも職員の役割の違いがあるといえます。
したがって、会計事務所では教育や研修に投入する資金はいわば仕入れといえます。実際、事務所の規模にもよりますが、ある程度人員が増えると売上の5%程度を教育・研修費に当てる事務所が少なくありません。職員数が5、6人の事務所でも年間100万円程度の研修費をかけている事務所があります。
では、そうした事務所ではどのような教育研修を行っているのかというと、税務を中心とする実務教育が大半です。まずは会計事務所の職員として必要な知識やスキルを身につけることは最優先ですので、これは当然のことといえます。ただ、大半の事務所が実務オンリーのやや偏った研修を行なっているのはいささか気になるところです。
ルーチンの定型業務のみを担当するならそれでもよいでしょうが、コンサルタントとしての役割を担うならばこれでは不十分です。コンサルタントとしての能力を磨くためには、「聴く」「説明する」「提案する」といったコミュニケーションやプレゼンテーションのスキルを高めなくてはなりません。
職員をコンサルタントとして養成している事務所では、こうした研修もプログラムに組み入れていますが、会計事務所全体で見ればこれはまだ少数派です。しかし今後、会計事務所間の競争が激化していく中で、職員のスキル向上は必須の課題になってくると思われます。実務のみならず、こうした幅広いスキル研修が重視されるのも、時間の問題ではないでしょうか。
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