宇宙服が難病の子供の生活を変えた
ニュース 更新:2005.07.28(木)
先日、あるテレビで次のような話題を放送していた。ギュンター病という世界でも症例の少ない子供の話である。紫外線にあてると皮膚がやけどのような状態になってしまうのだという。そのため、10歳になる彼は生まれてこのかた野外で遊んだことがない。
その子のもとに、ある日ひとつの荷物が届く。そこには、宇宙服の素材でできたスーツが入っていた。アメリカ航空宇宙局(NASA)からの贈り物だった。実は、そのスーツの作成を依頼したのは、HED病という似たような病の子供を持つ母親。
その母親も彼女の子供のためにNASAに宇宙服の素材を活用したスーツを作成してもらっていた。その縁もあって、その子供のために特製のスーツを作成するようNASAにお願いしていたのだという。
当初その依頼に対して戸惑ったNASAだったが、難病の子供たちの役にたつということで、懸命に改良に取り組んだ。その結果、HED病むけのクールスーツは販売するまでにいたり、今回もまた、難病に苦しむ子供に外で他の子供たちと一緒に遊ぶという「当たり前」の彼にとっては夢にまで見た行為を可能にさせることができた。
NASAが宇宙服を開発したのは、あくまでも宇宙で人間が活動できるためのもの。決して難病を抱える人間に適用するためではない。しかし、結果としてNASAの開発が、難病を抱える人間に通常に近い生活を可能にする夢と希望を与えている。
これが成果に結びついたのは、その開発にいたるまでの子供の母親が粘り強く交渉したことと、それに対してNASAが応え、さらには改良に改良を重ねる努力をしたからである。
一見、普段の生活や業務とは関係ないように思える行動やサービスもあるかもしれない。
しかし、ちょっとした工夫や思いつきから、それが大きな社会貢献や利益につながることも多い。例えば、自動車レースのF1で追求されている開発は、数年後には一般の車にフィードバックされている。
問題は目の前を通過する情報をいかに自分の周りの中で生かすことができるかを考える力である。この話題を目にしたさいにも「いい話だね」で済ますのではなく、自分の周囲にも自分の役に立つ情報が埋もれていないか考えてみることも必要なのかもしれない。
































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