月刊シリエズの上手な活用方法教えます!前編
ニュース 更新:2005.08.31(水)
事務所経営に悩むのは税理士だけではない。約18,000人いるといわれる開業社会保険労務士の業界でも同じこと。その社労士業界で会計事務所向けコンサルティング情報誌『月刊シリエズ』を活用し、事務所の成長を考えている社労士がいる。それが竹内睦氏(竹内社労士事務所)だ。現在、職員15人の中堅事務所だが、目標は100人規模にすることだという。「シリエズには『気づき』を与える情報がある。下手なセミナーに参加するならシリエズで十分」と語る竹内氏にシリエズ活用法を聞いた。
社労士が教える月刊シリエズの読み方・見方・活用法
竹内氏が社労士事務所を開業したのは1996年12月。合格後即、開業したこともあり、当然のごとくお客様はゼロ、自宅の机イコール事務所のデスクだった。しかし、助成金という他の社労士があまり目を向けなかった制度の活用を中小企業に勧めることで序々にお客様を増やし、現在では職員15人、売上1億7,000万円を超える事務所に成長させている。
同事務所が凄いのは、そのほとんどがスポットでの契約であることだ。社労士も税理士同様、顧問契約をする事務所がほとんどだが、同事務所では顧問契約を結んでいるのは60件程度。売上の65%はスポットでの契約である。助成金をはじめとし、就業規則の作成、労務問題のアドバイス、中には社員の円満な退職勧告の代理人も行う。「スポット契約だって毎月取れれば顧問契約と同じですよ」と竹内氏。これは竹内氏が開業後先輩の社労士に言われた言葉だそうだ。しかし、顧問契約での報酬(保険契約を含む)が3割程度ということは、毎月新規開拓の営業をしなくてはならない。
竹内事務所の営業範囲は全国。北は北海道から南は沖縄まで全国どこへでも飛んでいく。それはお客様になる企業のターゲットが明確であるからだ。「助成金の仕事は、ちょっと違いますが、基本的に人事・労務にお金をかける企業はお客様としてかなりいいレベルの企業なんです。零細企業は、生存が第一で人事・労務なんて問題にしません。だから、私のお客様は地方でも中心都市の優良企業が多いのです」。つまり、労務問題を本気で対応しようとする企業の数は、企業数全体からすれば20%程度。地域を限定し小商圏で何でもやります的アプローチでは、効果的な事務所経営はできないというのだ。
主力となるサービスを決め、ターゲットとなる顧客層をセグメントし、DMを送ればきちんと効果測定をする。さすがに証券会社、保険会社で営業を経験しているだけにマーケティングはかなり強い。そうしたこともあり、開業9年で社労士事務所としてはかなり大型事務所まで成長したが、ここ数年、売上的には以前の倍々ゲームの成長率にはならなくなってきた。
読み手の経営感覚もシリエズでは問われる
「次の展開が見えにくくなっていたところで『月刊シリエズ』の存在を知った」と竹内氏。社労士業界をはじめ士業の業界には事務所経営にテーマを絞った雑誌は少ない。そうした珍しさもあって購読をはじめたというが、2~3号読むうちに、税理士業界も社労士業界も悩みは同じだということに気づいた。「職員の研修の問題、経営者に対するアドバイスの仕方等々」。さらに社労士業界では少ない大型事務所の事例なども非常に参考になると竹内氏は話す。
「私も50~100人規模の事務所を目指しています。税理士事務所にはそうした規模の事務所が幾つかあります。税理士が通った道はこれから私たちが通る道になると考えています」。賢者は歴史に学ぶ。「シリエズの情報には私たちに気づきを与えてくれる情報があります。それは1冊につき、1ページかもしれないし、1行かも知れないし、ときにはたった一言のこともあります。もしかしたら、気づかないこともあるかもしれない。しかし、それは読み手の経営者感覚が問われているのだと思います。他の情報誌には書かれていない情報が読めるなら、1ヶ月3,200円なんて安いものでしょう」と竹内氏。
シリエズを通して税理士の現状を垣間見るようになり、竹内氏には新たな顧客層を見つけた。他でもない会計事務所そのものである。最近では税理士を対象にしたセミナーも開催し、毎回多くの参加者を集めているという。セミナーの内容は「人事労務の自計化と経営者への労務アドバイスノウハウ」。竹内氏によれば、顧問契約を結ぶ社労士が多いといっても、税理士とは母数が違う。社労士業界は現在開業社労士が約18,000人。税理士の約4分の1だ。中小企業が人事・総務について相談したいことがあった時の相談窓口としては圧倒的に税理士の方が選択される。だからこそ、既存顧客の満足度アップに、この人事・労務の助言を活用すべきと竹内氏は強調する。
職員100人規模を目指す竹内事務所だが、最終的には同規模の税理士事務所と提携を組みたいと希望している。「どちらかが主従の関係ではなく、対等の提携です。強い税理士事務所と強い社労士事務所がタッグを組むことで、多くの経営者の問題を解決できるようになると思います。お互いを認め合い、協力しあえる税理士と提携を結びたい。そのためにもまず自分が大きな社労士事務所にならなければならない。そのためにもシリエズを読んで勉強です」と竹内氏は笑った。(後編に続く)
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