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『新規獲得顧客拡大実践事例100』が教える「気づき」こそ原石

ニュース 更新:2006.04.19(水)

月刊シリエズ編集部が総力をあげて編集・刊行した『新規獲得顧客拡大実践事例100』には、まさに新規獲得のために日夜奮闘している税理士たちが実際に行なった事例が119も掲載されている。もちろん、大成功を収めた事例もあれば、思ったほどの成果を出せなかった事例もある。しかし、そこには新規獲得のための何かしらの「気づき」が含まれているものが多い。それに気づいて改良を重ねることでダイヤにできるか、ただの石ころのままにするかは、今本を手にした読者の行動しだいである。

「気づき」をダイヤに変えた税理士だけが確実に生き残る!

シリエズ編集部では、ここ数年、現在の会計事務所経営にもっとも必要なこととして新規獲得(顧客拡大)にテーマを絞り、さまざまな形で紹介してきた。その集大成ともいえるものが、この『新規獲得 顧客拡大実践事例100』である。厳選したつもりだが、実際には100を19も上回る事例を掲載するに至った。これはまさに「気づき」の宝庫。そうした「気づき」のヒントを幾つか紹介する。

■事例6:地元密着型広告
広告を出すなら、どの媒体が効果的か? 新聞、雑誌、タウン紙、インターネットなどが一般的だが...。中部地方の大都市近郊で活躍するA税理士から広告効果の高い媒体があると聞いた。その媒体とは何と住宅地図。各家庭や商店、事業所に配布されるA2判の地図のことだ。A税理士は5地区に30万円で掲載。個人の関与を含めて5件を獲得。十分に元はとれたという。やはり地方都市の場合、地域密着型の媒体が有効的なようだ。
◎ポイント解説:会計事務所が一番多く広告を出しているのは、電信柱とタウンページ。もちろん、こうした媒体での効果も期待できる。しかし、同業他社の広告も多く、掲載しただけでは、なかなか効果があるとは限らない。そこで地図。一般の家庭では広げることは少ないかも知れないが、商店(特に料理店)などでは出前や商品の配送などのため、活用しているケースは多い。広告は大体1枚につき、30~50程度入る(地形により空きスペースに差がでる)ので、比較的多く入る。A税理士によると1地区6万円(02年当時)とのことで、広告費としては安いのも魅力だという。
大都市ならスケールメリットのある媒体(新聞、雑誌)も効果を期待できるが、やはり地方都市では、費用対効果を考えれば、難しいといわざるをえない。むしろ、こうした地域密着型の広告媒体の方が、はるかに可能性は高いと思われる。某氏は、最近、地元FM局に広告を出したところ、HPのアクセス数が確実に増加したといっていた。地元に密着している媒体は意外と多い。何の媒体がどんな利用のされ方をしているかを考えることで、費用対効果の面でも期待できる広告媒体を見つけることは十分に可能なのである。

■事例26:大規模セミナーの開催で新規獲得の仕掛けをする「営業はやったもの勝ち」と考えるF税理士の最大のイベントが毎年1月と7月に開催する講演会である。それは新規獲得キャンペーンのスタートを兼ねた「旗揚げ」の会でもある。著名な講師を招いて行なわれるこの会は地元企業の経営者約200人が参加するという。
集客には後援となっている地方紙に広告掲載するほか、職員がチラシを担当先に配布したり、過去のデータベースからFAXDMなどで集客するという。もちろん、拡大キャンペーンのスタートとして位置づけする以上、このキャンペーン期間で獲得したポイントによって職員にはインセンティブや褒賞旅行などが与えられる。
◎ポイント解説:この事例のポイントは大規模セミナーの開催の仕方と職員の報奨制度の充実にある。著名な講師を招いたり、経営者に関心の高いテーマを選択し、より多くの経営者に参加してもらえるようにする。セミナーでは50人を超えるとかなり大規模といえることから、200人規模を開催するのは並大抵のことではない。しかし、200人集客できれば、確率は高くなくとも数名の新規を獲得するのは難しくないだろう。まさにスケールメリットというものだ。
また、忘れてはならないのが、職員のモチベーションアップのための報奨制度である。キャンペーン期間中の売上ごとにポイントを定め、その合計ポイントにより、昇給、賞与、昇格等も決定する。また、その後の目標設定や経営計画にも落とし込みをしている。以前には10人の職員が褒賞旅行として沖縄にいったこともある。そうした仕掛けと仕組みを作ることが大規模なキャンペーンを行なう際には必要となるのだ。

■事例78:紹介先をFAXで送れる名刺の作成
H事務所では、関与先拡大キャンペーンをオールシーズン実施している。その柱となっているのが、「名刺紹介大作戦」である。
目立つようにカラーの二つ折で顔写真付の名刺を監査担当者は使用。裏面にはお客様ご紹介カード欄があり、紹介者が関与先となる会社を記入してそのままFAXで送れるようになっている。
◎ポイント解説:このアイディアは賞賛もの。名刺をそのまま営業ツールにするというのは、まさにアイディアの勝利としかいいようがない。もちろん、この事務所でもHPやブログなどを活用し、新規開拓の窓口は広げている。しかし、事務所にとって一番大事なのは紹介だと承知していることから、相手が紹介しやすいツールを考えたと思われる。
もちろん、中には「あざとい」と思う税理士もいるかも知れない。しかし、名刺とは自分をPRするもの。紹介をもらえなくとも、変わった名刺というだけでも相手にはインパクトを与える。また、貰ったほうは、名刺をみただけで、「紹介を求めている」と理解するから、例えば、会計事務所に出入りする業者などがこの名刺をみれば、「誰か紹介すれば、事務所への営業がしやすくなる」と考える人も多いだろう。実際、ここの事務所では不動産業界の関与先が多いといい、不動産会社の営業支援をし、同行営業することで地主などの個人を獲得することも多いという。営業の秘訣は「営業マン」を一人でも多く確保すること。この名刺作戦は配った名刺の数だけ営業マンを育成しているようなものともいえるのだ。

この書籍は、一人でも多くの税理士に一つでも多くの「気づき」を得てもらいたいという願いから製作した。全てのことを全ての税理士ができるわけではない。しかし、たった一つの事例から何かしら「気づき」をおぼえ、そこから自分なりのヒントを得ていただければ、十分なのである。

会計業界はすでに二極分化が進行している。この1~2年で優勝劣敗がほぼ決まることも考えられる。今すぐできることは少ないかも知れない。また、自分で考えることは難しいかもしれない。しかし、ここに収録した119の事例には、必ずあなたに適した事例が見つかるはずである。まずは真似ることでも結構だ。そこから自分なりに改良してもらえればそれでいい。そのヒントと「気づき」を与えることができる事例が必ずあるはずである。

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