所長と職員のベクトルを合わせることからすべては始まる
ニュース 更新:2006.04.25(火)
会計事務所の職員にとって「お客様」とは? だれもが「関与先」と考える、その基本的な問題に異を唱える職員がいる。それが株式会社旭会計事務所(山形県山形市、柴田健一所長公認会計士・税理士)で営業担当を受け持つ松田佐吉氏だ。その考え方とはどのようなものだろうか。松田氏は、職員にとってのお客様は「所長」とし、それが会計事務所の職員が最も行ないやすい営業の基本になるとしている。
職員自らが関与先と契約し、報酬を直接もらっているわけではない。したがって職員にとっての「お客様」とは関与先ではなく、所長だというのである。
関与先から相談を受け、その対応の仕方や解決方法に悩む職員は多い。松田氏によれは、これも「自分のお客様は関与先だ」と思い込んでいるため。これを「職員の本当のお客様は所長だ」とするならば、どうとらえればいいのか。松田氏の答えは簡単だった。「所長に提案すればよいのです。それに対して所長がどう対応するかで、職員は動かなければなりません。その結果として、その時点で考え得る最善の方法で対処すればよいのです」
松田氏の考え方は一見、全員経営を否定しているようにも聞こえる。しかし、そうではない。根底では全く同一と考えられる。
職員にとってのお客様が関与先ならば、職員はお客様が納得し、満足することをしようとする。そこで自主性を重んじれば、結果として事務所としての対応がバラバラになる危険性もある。だからこそ、理念やビジョンを明確にすることで方向性を統一する必要が出てくる。
そこで、職員のお客様が所長と考えた場合、職員は「所長に満足し、喜んでもらいたい」と考える。所長が満足することとは何か。旭会計事務所であれば「関与先が納得し、満足すること」である。こうして「所長」を中心に動くことで、事務所全体の方向性が合致し、揺るぎない統一性が生まれるのだ。
例えば、一人の担当者が20件の関与先を担当していたとする。職員のお客様が関与先ならば20人への対応に苦慮しなければならない。しかし、お客様が所長なら、担当先が何件あろうとお客様は所長一人。そういう視点に立てば、職員の負担も軽減し、所長という一人のお客様に全力でかかわることができると松田氏はいう。
































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